トンバン山と中秋の名月

  • 2012/09/30(日) 23:46:43

夕方、庭先に出てみると台風一過の晴れた空に満月が出た。
写真にするとなんてことはないのであるが、つい写真にとりたくなるものだ。
「名月や池をめぐりて夜もすがら」と芭蕉は言ったが、長い間月を見るにはやや寒い今夜である。


月が出ている山は遠見山である。
土々呂に住んでいた子供の頃は「トンバン山」あるいは単に「トンバン」と呼んでいた。土々呂中の遠足で、中学校から徒歩で!!登ったことがある。当時は山火事の後で木はほとんど生えておらず、草原状態だったものだ。
遠見山のある「谷ノ山集落」は当時も行政区は門川町であったが学校区は延岡市の名水小学校と土々呂中学校であったから、いわばトンバン山は校区内にあったわけだ。

父が撮影したアルバムに50年以上前のトンバン山があった。父が私を連れて登山した時のもの。もちろん車のない時代だから、おそらく土々呂から庵川まで自転車で行き、麓から登ったものだろう。私は全然覚えていないが、写真が残っている。生粋の土々呂っ子で教員だった父も「トンバン」と記しているから「遠見山」という名称は知らなかったのではないだろうか。

下:トンバン山頂から南を望む。乙島や細島が見える。まだNTTのマイクロウェーブアンテナはないようだが、各種の細いアンテナは見える。現在は手前のピークにトイレや展望台が設置されている。(クリック拡大)


下:山頂に立つ幼い私。遠景は土々呂、延岡方面


下:山頂から土々呂湾と延岡方面を見る。愛宕山に作られた道路の法面の傷跡がまだ新しい。テレビ塔ができたころだろう。もちろん一ヶ岡団地や延岡新港はまだできてない。昔の写真に共通なのは山の森林がまだらで薄いことだ。貴重な写真だが、みなさん遠慮なくコピーしてかまいません。(クリック拡大)


下:庵川から見たトンバン山。今の唐船バエ近くの墓地あたりからではないだろうか。立派な石垣の家がある。


門川に引っ越してからはあまりトンバンという名前は聞かず、もっぱら「遠見山」と呼ばれているが、地元の人に聞くと昔は「トンバ」と呼んでいたそうである。
トンバンとはなんだったんだろう?と思っていたのであるが、どうやら遠見と同じ語源である。すなわち「遠見番所」から「遠見番」(トウミバン)になり、さらに転訛してトンバンになったのである。島浦にはちゃんと漢字で「遠見場山」があり、「トンバヤマ」と読む。

江戸時代、鎖国体制化で海上交通や外国船の監視のために幕府や各藩により、各所に遠見番所が設置されていた。あの山は日向灘を見張るには絶好の場所であるから番所があったものだろう。具体的に山のどこにあったのかは地元の人に聞いても判然としないのであるが。

遠見山は全国各所にあるが、トンバ、あるいはトンバンでググってみても島野浦しか出てこない。門川で出てこないところをみるとほとんど死語と化してネットと縁のない老人しか知らないからか。まぁ、このエントリで門川のトンバン山も検索に引っかかるようになったことは確かだ。

牧山あたりからビロウ島を望む。下に小さく保井ヶ浜(やすいがはま)が見える。
保井ヶ浜
保井ヶ浜 posted by (C)オトジマ

遠見山山頂から延岡方面を見る
遠見半島
遠見半島 posted by (C)オトジマ target=



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阿蘇秋色  吉見神社近辺

  • 2012/09/29(土) 10:54:45

草部吉見神社の境内に草部南部小学校校歌の歌碑がある。
山間僻地の小さな学校にしては、悠久の歴史と広い地理を読み込んだ壮大な歌詞である。発想はいかにも戦前らしい。
P9234190
P9234190 posted by (C)オトジマ

見回すと神社の向かいに校舎がある。
行ってみると山間部の学校の例にもれず廃校だった。
P9234192
P9234192 posted by (C)オトジマ
小さな学校である。地域の集落センター的な施設に転用されているようだが、あまり利用されているようには見えない。
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P9234195 posted by (C)オトジマ

どういうわけか野口英世の像が。あれ、野口は福島の人ではなかったっけ? まぁ、相模の人である二宮金次郎の像が全国にあるようなものか。
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P9234194 posted by (C)オトジマ

平成17年に閉校したようであるから、すでに7年経つ。
どこもかしこも小学校の閉鎖の話ばかり。日本の将来は暗い。ここの集落は、宮崎県の山奥のような峻険な山間部というわけではなく、わりと平坦な阿蘇外輪山の裾野なので暮らしやすそうだが若者が居つかないことは同じようだ。

集落の四辻に大師堂があった。
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P9234197 posted by (C)オトジマ

なかなか立派な着彩の仏像がある。
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P9234198 posted by (C)オトジマ

軽い木彫なので外部の不心得物に盗られはしないかと心配だ。古物商に持っていけばいい値段がしそうだ。
P9234199
P9234199 posted by (C)オトジマ

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P9234200e posted by (C)オトジマ


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阿蘇秋色  吉見神社

  • 2012/09/28(金) 10:23:23

高千穂から高森に抜ける途中に「日本三大下り宮」という看板を見かける。いつも気にもかけず通り過ぎる。だいたい「日本一」とか「日本三大」とかがつくと期待はずれの怪しい物件が多いが、ふと寄ってみた。

だいたい神社は山の上にあり、階段を登ることが多いが、ここは単に下るだけだろうと推測していたらやはりそうである。
草部吉見神社(くさかべよしみ)という。
吉見神社
吉見神社 posted by (C)オトジマ

参道が下っている。石段は古くない。雨の日は滑りそう。
吉見神社
吉見神社 posted by (C)オトジマ

社殿が見える
吉見神社
吉見神社 posted by (C)オトジマ

立派な社殿である。
吉見神社
吉見神社 posted by (C)オトジマ

木彫が素晴らしい。
吉見神社
吉見神社 posted by (C)オトジマ

目を奪うのは社殿奥の杉の大木。ここの神木である。
吉見神社
吉見神社 posted by (C)オトジマ

写真ではそのスケール感がわからない
吉見神社
吉見神社 posted by (C)オトジマ

とんでもない巨木である。神社の古い歴史を物語る。
吉見神社
吉見神社 posted by (C)オトジマ

神楽殿の神木の枝が飾ってある。
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P9234185 posted by (C)オトジマ

左:鷲が猿を襲う木彫。 右:灯籠には天保14年とある。170年前だからそう古くはない。大正からでも100年たつ。
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P9234176e posted by (C)オトジマ

下り宮ということは、帰りには登ることになる。
吉見神社
吉見神社 posted by (C)オトジマ

三大下り宮の残りは日南の鵜戸神宮、群馬の貫前神社らしいが、よく調べたら他にも立派な下り宮がいくつもあるんではないか?
「三大」はどうだか知らないが、なかなか有難い神社であった。

神社の詳細はコチラを参照して欲しい。


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阿蘇秋色  押戸石

  • 2012/09/26(水) 23:07:20

2年前、阿蘇に押戸石という「古代遺跡」があることを知って、行って見た。下調べが不十分で、はるか麓に車を置いて炎天下を徒歩で行ったところ行き着けずに途中であきらめた。なんと現地まで車で行けたらしい。というところで今回はそのリベンジ。

大観峰には目もくれず、小国方面への国道212号線を北上すること5kmほどで左折する。マゼノミステリーロードという広域農道をしばしいくと立派な看板が現れる。以前は右端の粗末な表示があっただけだから、つい最近立った看板だ。
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P9234273 posted by (C)オトジマ

細い作業道だがかまわず車で登っていく。離合はきびしい道であるが、あちこち新しく拡幅されている箇所があるのでなんとかなる。
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oshidoishi-s-2 posted by (C)オトジマ

登りついた先には駐車場と小屋が。なんと200円の入場料を取る。おや? そんな話は聞いたことがないよ? というところで、係員に聞いてみると、つい5日前に「NPO法人押戸石の丘」による運営がスタートしたばかりだという。入場券の通し番号を見ると599番であったからこの5日間で約600名が来たことになる。すでに12万円の売り上げである。入場料を払うと方位磁針を貸してくれる。おや?道に迷うような所かな?と思っていると、これで押戸石の磁気の乱れを観察するためだとか。
P9234272
P9234272 posted by (C)オトジマ

それまでは人々が自由に来ていたものであるが、だんだんと訪問者が増えるにつれ環境に負荷がかかるようになってきたので法人化して順路を整備し管理するようにしたもの。確かに観光客としても私有地内の作業道を遠慮しながら来るよりも、しかるべき負担をして堂々と来た方が気持ちいい。

順路の往路入り口。駐車場から頂上まで500mほど歩く。後で気付いたが、順路は一方通行の周回路となっていて、復路は150mくらいしかないので、実は往復とも復路を行ったほうが早い。
押戸石
押戸石 posted by (C)オトジマ

木材チップが敷き詰められているので足にやさしい。
押戸石
押戸石 posted by (C)オトジマ

小さい子どもをつれた若い夫婦が丘を登っている。幸せの風景。
押戸石
押戸石 posted by (C)オトジマ

急斜面の草地でトラクターが草刈をしている。かなりうるさい。
押戸石
押戸石 posted by (C)オトジマ

これが頂上の押戸石。古代のドルメンには見えない。単なる自然石。
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P9234250 posted by (C)オトジマ

押戸石
押戸石 posted by (C)オトジマ

押戸石
押戸石 posted by (C)オトジマ

ここの岩にシュメール文字が刻んであるというが、まぁ、いくらなんでもシュメール文字はありえないだろうが、NPO法人のリーフレットではあくまで「シュメール文字」と断定し、岩を神秘化してパワースポットとして売りだそうという考えらしい。そこに目くじらをたてるのは大人げない。町おこし、人集めにはいい方法だろう。

それよりも、ここの魅力は眼下に地平線まで広がる波打つ草原だ。日本じゃなかなか見れない風景である。
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P9234241 posted by (C)オトジマ

阿蘇山方面
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P9234247 posted by (C)オトジマ

久住方面
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P9234248 posted by (C)オトジマ

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P9234260 posted by (C)オトジマ

下の駐車場が見える。
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P9234261 posted by (C)オトジマ

下から上がってくる農道。
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P9234264 posted by (C)オトジマ

天気のいい日に一度は見ておきたいオススメの風景である。
だんだん有名になって、そのうち大観峰なみの巨大駐車場ができるんではないか?


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阿蘇秋色  坂梨宿

  • 2012/09/25(火) 11:04:39

坂梨は熊本と大分の鶴崎を結ぶ街道である肥後街道の宿場町である。肥後街道沿いには今市の石畳など昔の様子をうかがわせる遺構があちこちに残る。ここは大きな宿場だったようだが、昔の雰囲気を残す建物はほとんどない。人々が現に暮らしている町なのだからどんどん建て替えられるのは致し方ない。大分の戸次みたいな街並を想像していたのでかなり期待を裏切られた。

すぐ北に国道57号が併走し、バイパスになっているので交通量は少なく落ち着いた通りである。
P9234213
P9234213 posted by (C)オトジマ

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P9234224 posted by (C)オトジマ

昔はズラリと旅館が並んでいたのだろうが、いまではありきたりの民家が並ぶ。
坂梨
坂梨 posted by (C)オトジマ

この塀が最も昔の雰囲気を残すものか。内部は非公開。
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P9234217 posted by (C)オトジマ

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P9234223 posted by (C)オトジマ

有名人が泊まったようだ
坂梨
坂梨 posted by (C)オトジマ

坂梨宿の近くに豊肥線宮地駅がある。
坂梨
坂梨 posted by (C)オトジマ

ここから東はすぐにトンネルの不通区間だから列車はココが終点となり、熊本方面に折り返す。
坂梨
坂梨 posted by (C)オトジマ

転車台がある。蒸気機関車時代の名残。いまや観光用汽車のASOボーイもない。
坂梨
坂梨 posted by (C)オトジマ

駅の時刻表は大分方面行きが完全に空白。


坂の上トンネルのすさまじいレールのこんがらかった様子が動画で見れる。

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阿蘇秋色 豪雨の跡

  • 2012/09/24(月) 12:56:32

高森峠を降りて箱石峠を越える国道265号を通って坂梨に抜けた。

7月の豪雨で阿蘇は大きな被害を受けて国道57号は長らく通行止め、JR豊肥線も不通。しかし2ヶ月もたてば主要道路は復旧しているだろう、と考えていた。阿蘇のカルデラを周回するルートとなる箱石峠越えの国道265号は通れるようになっているものの、豪雨の傷跡は生々しく、どこもかしこもガードレールはぐにゃぐにゃだ。周囲の山腹の草原の崩壊が著しい。めったにないレベルの豪雨だということだろう。

箱石峠近辺。ガードレールがあちこちで垂れ下がっている。
南阿蘇
南阿蘇 posted by (C)オトジマ

南阿蘇
南阿蘇 posted by (C)オトジマ

砂防ダムはどこもドロで満杯。
南阿蘇
南阿蘇 posted by (C)オトジマ

坂梨から見た国道57号の崩落箇所。現在仮橋で復旧している。
P9234221
P9234221 posted by (C)オトジマ

坂梨近辺の地すべり箇所。人的にも家屋にも大きな被害が出た。あの山の下に豊肥線のトンネルがある。
P9234218
P9234218 posted by (C)オトジマ

坂梨宿でも泥流の形跡が残る
坂梨
坂梨 posted by (C)オトジマ

豊肥線トンネルから押し出されてきたレール。どんな魔法を使えばレールがこんなに自由自在に曲がるんだ?

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阿蘇秋色  彼岸花

  • 2012/09/23(日) 23:50:45

阿蘇に行った帰りに復旧なった国道57号線沿いにある七つ森古墳群に寄った。この古墳は古墳そのものより彼岸花の名所として有名である。彼岸花の時期だけ観光客が来る。

道の駅「すごう」で「ナンタラとかいう古墳はどこですか?」と聞くと「ナンタラ古墳は2番目の信号を入って下さい」という。来客の多くが聞く名所なんだろうな、とわかる返事だ。
信号わきから多くの車が駐車しているのが見えた。


大きな地図で見る

小さな古墳群にもかかわらずたくさんの車と人出である。
七つ森古墳というから本来は7基あったらしいが現在では4基が残っている。西都原などとは比較にならぬ小さな古墳群であるが、彼岸花ですっかり有名になった。西都原も菜の花やコスモスに彼岸花を加えるといいんではないか?
とにかく狭いところに人が多くて写真を撮るのもなかなか。
七つ森古墳
七つ森古墳 posted by (C)オトジマ

七つ森古墳
七つ森古墳 posted by (C)オトジマ

七つ森古墳
七つ森古墳 posted by (C)オトジマ

小さな墳丘が見えるがみんな花に目を奪われて古墳は目に入らない。
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P9234298 posted by (C)オトジマ

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P9232531 posted by (C)オトジマ

古墳群の周りはキャベツ畑。古墳群は市の管理する公園であり、地元の皆さんが彼岸花の世話のために草刈をしているそうだ。

産山近辺のススキ。向こうは阿蘇
阿蘇
阿蘇 posted by (C)オトジマ


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中島記念館

  • 2012/09/18(火) 02:09:04

日向市東郷町に美術館が誕生した。
東郷町に工場を持つメディキットが工場敷地内に作った中島記念館である。

メディキット工場。かつてはマツダの新車の配送デポだったところ。
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P9174163 posted by (C)オトジマ

メディキット創業者の中島弘明氏がかねて蒐集した絵画・陶磁器を展示する。絵画は日本画が中心で、平山郁夫、東山魁夷、横山大観などのビッグネームが名を連ねている。リーフレットによれば洋画もルノアール、ユトリロ、ビュッフェなどがあるという。展示作品は順次入れ替えられるという。メディキットは今や県内有数の有力地場企業だけに、この美術館の設置もその勢いを示すものである。

リーフレットに載っている作品群。


開館は昨日、9月16日(日)であったが、ちょうど台風16号の荒天で散々だったのではないだろうか。月曜は休館日であるが、祝日は営業するというので台風一過の本日出かけてみた。広域農道を通ってわが家から30分。

美術に深い造詣はないのでほとんど単なる物見遊山。日本画中心というからいよいよあまり関心はないが、美術館は建物が素晴らしかったりする場合が多いので、建物への関心は大いにある。

美術館は現工場より一段高いところにある。周囲は広い空き地が広がる。工場拡張に備えたものか。
中島記念館
中島記念館 posted by (C)オトジマ

というところでこれが中島記念館。事務的な四角い建物で面白くはない。入館料500円。
中島記念館
中島記念館 posted by (C)オトジマ

お祝いの花がいっぱい。ここが展示室入り口。
実質的には初日であるから混雑を避けたいのでちょうど昼食時間を狙って行って見たが、いくつもある広い駐車場はガラガラ。館内にいた訪問者は数名だったので拍子抜け。


どこにも「撮影禁止」の表示はない。が常識として展示作品は撮影しなかったので絵の写真はなし。展示室入り口の廊下から覗いたところ。帰りしなに受付で聞いたらやはり撮影お断りだとか。掲示が必要。
中島記念館
中島記念館 posted by (C)オトジマ

こちらは陶磁器の展示室で小さい部屋だ。
中島記念館
中島記念館 posted by (C)オトジマ

展示室は2つで合わせてもさして広くはなく、展示作品も少ないので、全部見ても10分くらいか。

絵画は今回は全部日本画。知らない作家もいるが、高名な作家の作品も並ぶ。上にあげた以外にも、加山又造、高山辰夫、小倉遊亀、上村松園、片岡球子、伊東深水、杉山寧、などなど。・・・がインパクトに欠ける小さな作品ばかりという印象。デパートの美術品即売会を見ているようだ。富士山を描いた作品が多い。売り絵としては富士山が無難だという話を聞いたことがあるから、いかな大家の作品と言えど売り絵のために量産されたものか? まぁ、美術の素人の邪推であるから、ご本人で見に行って確かめたほうがいいでしょう。

陶磁器は20点ほどで少ないが、沈壽官、酒井田柿右衛門、今泉今右衛門など、田舎ではなかなか見れない高名な作家の超絶技巧を見ることができる。高価な品なんだろうなぁ、とは思うがこれまた焼き物を見る眼がなく、その素晴らしさを堪能できるほどではないので、あっという間に見終わる。

私の個人的な印象はともかく、こんな山奥の田舎にはもったいないような立派な美術館ではある。人間お金が余ると、美術品を蒐集し、美術館を建てる、というのは一つのパターンのようである。古くは王侯貴族、近代になると大資本家たち。日本でも石橋美術館、山種美術館、出光美術館など金持ちの建てた美術館は多い。地方では医者がコレクションを公開する美術館もよくある。

島根には足立美術館がある。これまた立志伝中の人物が都会で財を成して故郷の山の中に建てた美術館。収蔵作品は横山大観を中心とした日本画主体なのでさして興味はないが、庭園の立派さで有名であるから、それを見てみたい。
近くでは鹿児島の福山には病院院長が作った松下美術館がある。昔の精神病院の病棟が展示室になっていてなかなか面白い。

最近では千葉のホキ美術館が話題になる。ホキはメディキットと同業の医療用キット製品メーカー、ホギメディカルのオーナー保木将夫氏が建てた。メディカル商品は儲かるようだ。ホキ美術館は写実絵画専門美術館として明確な方向性があり、NHKの日曜美術館でもたびたび登場する。森本草介、野田弘志、諏訪敦、石黒賢一郎など思わず見たくなる今が旬の画家たちが収蔵されている。美術素人でもその超絶技巧に感動できるはずだ。

館の外にはカフェがある。前面ガラス張りで景色がよさそう。客はいなかった。ここは「飲み物は外の自動販売機で買ってください」とある。安くて済むので助かる。儲ける気はないようだ。いつまで持つか心配だが。
中島記念館
中島記念館 posted by (C)オトジマ

カフェから見下ろす構内の風景。植栽がまだ新しい。下の広場は工場用地か。10年もしたら落ち着いていい雰囲気になるのかもしれない。
中島記念館
中島記念館 posted by (C)オトジマ

開館したてでも人出はさしたることはないから、今後時がたつにつれいよいよ来館者は少ないだろうなぁ、と感じた。どうせ建てるんならもうすこし便の良いところにすれば良かったのに・・・とも思うが、入場料で採算をとろうなんてそもそも期待してないだろう。それより郷土に錦を飾る方を重視したようだ。

このエントリに場所を調べるアクセスが多いので案内と地図を添付しておく。
 
●月曜休館(月曜が祭日の場合は火曜日休館)
●大人500円、高・大学生250円、中学生以下無料
●問い合わせ先 0982-69-3500 http://www.medikit-art.jp
●北から来る人は、日向市新生町交差点を右折し、国道327号を椎葉方面へ。
●南から来る人は、美々津の耳川大橋手前の信号を左折して県道51号を耳川沿いに西へ。中野原の国道327号との合流点を右折すると間もなく左折。(下の地図をクリック拡大で詳細)



より大きな地図で 中島記念館 を表示


※DTI閉鎖にともない、ブログ移転してます。以下にどうぞ。FC2の「一歩 日豊 散歩」


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横浜 田舎もんのヒガメ

  • 2012/09/11(火) 01:37:32

仕事柄ほとんど地元から動かず、九州を出ることさえマレ。さらにはお金がないので生活全般がとてもつましい・・・

そんな人生でたま〜に都会に行くと、都会人には当たり前のことが珍しい。横浜の山手地区を歩いていたら立派な家が多い。そしてどの家にも共通するのがセコムかアルソックのシールと車庫のドイツ車である。田舎じゃ個人宅にセコムのシールがあるのは珍しい。金持ちでござい、ドロボーに来るならココですよ、と告知しているみたいであるが、都会には田舎と違う常識があるのだろう。またこれは今に始まったことでないが、金持ちはドイツ車に乗るというのが約束になっているんだなぁ、とそのステロタイプぶりにあらためて感心した。車はベンツかBMW、バッグはヴィトンやエルメスのブランド物、時計はロレックス・・・と金持ちの選択肢は意外と狭い。とまぁ、これは貧乏人のヒガミ。
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secom posted by (C)オトジマ
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P9013843 posted by (C)オトジマ

金持ちの町の中にあるお嬢様学校、フェリス女学院。サザンの原由子さんもココ。檀那の桑田は建長寺の学校でヨメさんはプロテスタントの学校。
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P9013847 posted by (C)オトジマ

フェリスのそばにあるカトリック山手教会。内部撮影禁止。
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P9013848 posted by (C)オトジマ

山手にはモルモン教の教会もある。ロムニーが大統領に当選したら一躍脚光を浴びるかも。
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P9013845 posted by (C)オトジマ

山手にある三叉路の家。横尾忠則の絵みたいである。
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P9013853 posted by (C)オトジマ

港の見える丘近くの廃屋。廃屋もどことなくおしゃれ。
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P9013780 posted by (C)オトジマ

馬車道にある旧横浜正金銀行。現神奈川県立歴史博物館。泊まったホテルの隣にあったので寄ってみたが、いかにも流行らない陰気そうな博物館であった。建物自体に価値があるから、もっとおしゃれに演出したら若者が寄っていくんじゃないだろうか。
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DSCN9472 posted by (C)オトジマ

博物館の前に置いてある帝政ロシア製の大砲。なんと船具業者が鎖を取り付けて錨として販売していたという。売れ残ったまま関東大震災で土中に埋まっていたものを掘り起こしてここに持ってきた。石臼と同じで重すぎて処分に困るような代物。
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DSCN9471 posted by (C)オトジマ

桜木町で。カヌーやサーフボードを楽しむ人々。水は茶色く濁り、落ちたら大変。海水なのかでかいクラゲもうようよ。都会の水遊びもそれなりにワイルドだぜぃ。
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P9013747 posted by (C)オトジマ

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横浜 山手洋館群

  • 2012/09/10(月) 00:52:15

学生時代、横浜の石川町に伯母が住んでいてちょくちょく遊びにいった。その時に近所の港の見える丘あたりを散策したのであるが、ほとんど覚えていないので、初めて行くのと同じ。

40年前と違い、現在では山手に散在する古い洋館は市の管理となり入場無料の周遊コースとなっているので散策にはちょうどいい。
地下鉄みなとみらい線の終点、元町中華街からエレベーターで直接アメリカ山公園に上がれる。そこからは「港の見える丘公園」はすぐである。詳しい観光案内はその専門サイトにゆずり、私のカメラに映じたものだけ並べる。

去年のジブリ映画「コクリコ坂から」に出てきた信号旗。映画とのタイアップで横浜じゅうに飾られた旗がまだ生き残っている。
ずっと残して欲しい。が映画の旗に比べると立派すぎる。
横浜
横浜 posted by (C)オトジマ

大仏次郎記念館の入り口のネコ。鞍馬天狗が過去のものになるにつれ、大仏次郎も忘れられていく。
横浜
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イギリス館の棕櫚の木。からまったツタがいい味を出している。
横浜
横浜 posted by (C)オトジマ

山手234番館
横浜
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横浜
横浜 posted by (C)オトジマ

エリスマン邸 周囲の庭木が巨木となっていて昼なお暗い。
横浜
横浜 posted by (C)オトジマ

エリスマン邸のサンルームの籐イス。巨木のせいで陽当たり悪そう。
横浜
横浜 posted by (C)オトジマ

ベーリックホール。山手の洋館群のなかでも最も立派。近年までインターナショナルスクールの寄宿舎として使われていたという。ぜいたくな寄宿舎だ。
横浜
横浜 posted by (C)オトジマ

ベーリックホール。金持ちの家ではパーティで大人数が集まる機会が多いからこんな広間が必要になる。200人くらいは集まれそうだ。
ベーリック
ベーリック posted by (C)オトジマ

ベーリックホール。大広間の続きはサンルーム。実にステキだ。
ベーリック
ベーリック posted by (C)オトジマ

「山手イタリア山庭園」の一角にある「外交官の家」
明治大正期の日本人外交官内田定槌の邸宅。渋谷南平台にあったものを移築。あちこちで朽ちつつある古い建築はこうやってしかるべきところに移築すると日の目を見る。
それにつけても外交官て、そんなに儲かるものなの?? 雅子妃の実家の小和田家は目黒区の高級住宅地にある豪壮な一戸建てで、そのリッチさに驚いたものだが、外交官の待遇は通常の公務員とは違うものらしい。
この家はジブリ映画「コクリコ坂から」とのタイアップでKDDIのCMに使われていた。
横浜
横浜 posted by (C)オトジマ

「外交官の家」サンルームから横浜市街を見下ろす。青いビルはJR石川町。
横浜
横浜 posted by (C)オトジマ

ブラフ18番館。
横浜
横浜 posted by (C)オトジマ

ブラフ18番館。内部の一室では室内楽の演奏会が開かれていた。
山手の洋館群は市民の色々な行事に貸し出されている。
Blagh concert
Blagh concert posted by (C)オトジマ

「ベーリックホール」は立派であり、「外交官の家」はロマンチックだがそれ以外の建物はは、アメリカの古い町ならどこでもあるようなありふれた個人宅クラスではないだろうか。だから欧米人にはアピールしない観光地だと思う。日本人にはなかなか楽しい散策路である。ちゃんと回れば3,4時間はかかる。私は田舎で車暮らしだから足が棒になったが、都会の人は健脚だからちょうどいい散策路だろう。

イギリス館以外は靴を脱いでスリッパに履きかえさせられるので面倒だが、床の損耗を防ぐためだろうから仕方ない。横浜という立地だから訪問者の数はすさまじいだろう。横浜市は巨大な自治体だけに太っ腹で全部無料、撮影自由。よその自治体も見習って欲しい。横浜

※DTI閉鎖にともない、ブログ移転してます。以下にどうぞ。FC2の「一歩 日豊 散歩」

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