石炭長者 蔵内邸 1

  • 2013/09/25(水) 01:29:47

豊後高田のジナシさんのブログで福岡県築上町に蔵内邸という保存公開住宅があることを知り、ぜひ行きたいと思っていた。

福岡県には自治体が多く、とても覚えきれない。築上もマジマジとその字を見たのはこれが初めて。町内には自衛隊築城基地があるが、こちらは築城をツイキと読むのでややこしい。


より大きな地図で 旧蔵内家 を表示

蔵内家とは明治大正期に炭鉱王として羽振りの良かった一族である。大正8年には全国6位の産出高をほこったという。炭鉱は筑豊各地にあった。築上は一族の郷里である。蔵内家のあらましは築上町のサイト参照のこと。

旧伊藤傳右衛門邸(飯塚市)、旧高取伊好邸(唐津市)など、石炭成金の豪邸はとても見ごたえがある。この屋敷は明治から大正にかけて数次にわたって増築を繰り返し、蔵内家3代が暮らした。蔵内家の炭鉱業は昭和になるとかげりを見せ、会社は解散する。その後、この屋敷も人手に渡っていたものを、近年築上町が買い取り、修復して、今年の4月に公開を始めたもの。チケットを見ると、今までの半年で15000人ほどの訪問者があったようだから、ならすとおよそ一日100人。

期待にたがわず、素晴らしい豪邸だった。写真が多いので、数回に分けてアップロードする。

築上は炭鉱地帯の筑豊から一山越えたすぐの所。周防灘に面する農業地帯である。京築アグリラインという広域農道を走ると、ちょうど国東半島のように尾根筋と間の狭い谷筋が交互に現れる。そんな谷筋の真ん中の田んぼの中にポッカリと集落がある。
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P9239251 posted by (C)オトジマ

駐車場は裏口の方にあるが、順序として正面からご案内する。
正門である。巨大な門扉はこのほど新調されたもののようだ。
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玄関から正門を振り返る。
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P9239256 posted by (C)オトジマ

ファサード。公開住宅でなかったらいかにも敷居が高そうだ。
世が世なら貧乏人には絶対上がれない豪邸である。
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玄関は大理石張り。
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上がり框も大理石。
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玄関だけでもかなり広い。
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受付で300円払うと、いきなりトイレがある。気になる所なので写真に撮る。タイルが美しい。朝顔はオリジナルではないらしい。
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手洗いも大理石張り。
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他の場所のトイレ。ここも大理石
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昔なつかしい陶製の和式便器
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大理石のフロ
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大理石尽くし
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長い廊下は長い無節、柾目の一枚板。継ぎ目はそうといわれないと気づかない。スベスベなので裸足で歩くのが気持ちよくて正解とか。せっかく屋敷に上がる前に靴下を履いたのは失敗。
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P9239275 posted by (C)オトジマ

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タタミ敷きの廊下もある。この廊下だけで24畳あるとか・・・
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廊下の天井はアーチ型になっている。
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P9239305 posted by (C)オトジマ

天井板は最高級の屋久杉で、特有の複雑な木理が見える。大変保存状態が良い。
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どこもかしこも無節の柾目一枚板。
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フスマも障子もとんでもなく広い。
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蔵内邸は敷地面積7135平方m、延床面積1250平方m、部屋数30以上という巨大、かつ贅を凝らした和風建築の粋である。建築史家の藤森照信氏によれば、和建築が絶頂期に達したのは意外と江戸時代ではなく、明治大正期だそうだ。江戸時代は幕府の方針もあり質素倹約が旨の時代だが、明治期にそのタガがはずれ、各地の豪商・成金が思い切り贅を尽くした住宅を建てたという、この蔵内家もその代表例だろう。飯塚の伊藤傳右衛門邸、唐津の高取伊好邸をも上回るのではないか、という邸宅である。

次回に続く

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